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米国のアフガン「報復戦争」は明確な国際法違反である。建前的には「9.11」を受けての「自衛権の行使」として攻撃したが、この自衛論は「攻めてくる敵を迎撃する」という意味での「自衛」をはるかに逸脱している。「9・11」という過去のテロの事例を“根拠”に、「将来も同様のテロが起こりうるから」として具体的な将来のテロの蓋然性を示さないままに、「テロ組織やそれを匿っている勢力」を攻撃できるとするものだ。その作戦はアフガンのみならずイエメン、フィリピンなどへ及び、今現在も続いている。これらは到底容認できるものではない。
さらに、今回の米ブッシュ政権によるイラク攻撃の準備は「過去の事例」すらない。「イラクの大量破壊兵器開発の可能性」を理由に、それが近い将来米国に向けて使われる可能性が皆無に等しいにもかかわらず、「米国への脅威を取り除くため」と、対イラク先制攻撃へと突き進んでいるのだ。
我々もイラクの核武装を望まないし、北朝鮮が核兵器開発を認めたように、それは杞憂とは言いきれないのかもしれない。しかし国際社会では、核武装は武力を行使してでも阻止すべき、とされてはいない。そもそも米国を含む国連常任理事国は、NTP体制のもとで“独占的に、公然と”核を保有している。さらに印パも核を保有。イスラエルの核保有は公然の「秘密」。南アは廃棄後に「実は保有していた」と公表。スイスも過去に核武装を検討している。さらに日本も米国の「核の傘」の下にいるのみならず、一部勢力は「核武装しないのは政策であって、憲法上不可能ではない」との立場をとっている。とするならば、イラクの核開発のみを取り上げて、武力行使してでも阻止するという道理があろうはずもない。
米国は、イラクが国連決議に違反して査察を妨害していると非難する。だが、国連決議に違反してパレスチナへの弾圧と入植を続けるイスラエルを米国は一貫して支援している。そして米国自身、89年パナマ侵攻・住民数千人への無差別虐殺に関して、国連総会で非難決議が採択されたにもかかわらず、自らの蛮行の証拠隠滅に奔走し、謝罪も補償もしていない。
また、米国はイスラエルの核を容認し、イラクの核のみを問題にし、査察官に米国のためのスパイ行為をさせ、他国から批判されながら経済制裁緩和を拒否した。そして「査察官の構成が米英に偏っている」とのイラクの抗議を「囚人に看守を選ぶ権利はない」と一蹴して、イラクが査察を受け入れなくなる原因を作ったのはまさに米国である。
91年湾岸戦争でのイラクの非戦闘員の犠牲者は数十万といわれる。そしてインフラ破壊による衛生環境は悪化し、経済制裁、劣化ウラン放射能汚染により、その後もイラクの民衆、特に子供たちを苦しめつづけた。98年「砂漠の狐」=米英のイラク大規模爆撃以後も、米英のバグダットやイラク南北部の「飛行禁止空域」での爆撃はいまだに継続されている。市民の犠牲者は数百人レベルと推測される。「安全を脅かされている」のはイラク民衆の方だ。
ブッシュは「敵はイラク市民ではなくフセイン」と言っている。しかし、アフガン戦争において「アフガン民衆は友人。あくまで限定爆撃」と称して、民家を爆撃し村を壊滅させ、「9・11」を上回る民間人犠牲者を出した最高責任者の発言を、誰が信用するというのか。
米国は、「イラクが現状のままなら重大な結果を招く」という、米国の判断でいつでも戦争を開始できる決議案を安保理に提出して、これに反発する仏露中などとせめぎ合っている。
米国が「イラク攻撃」に突き進むことに世界中が反発する中で、英国・イスラエルそして日本が突出してこれを支持している。米国でも英国でも「石油のための対イラク戦争反対」の大規模デモが行なわれた。日本国内でも77%が「攻撃反対」である。この広範な世論を力に、日本政府による戦争加担(支持表明・新法制定・米軍支援など)を許さず、米国のイラク攻撃を何としても阻止する行動を開始しよう。
(西沢宏明/ストップ!イラク攻撃・有事法制 市民の会(静岡))
http://8549.teacup.com/akaiyamame/bbs
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