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1.海員・全国港湾は、職場の安全と命を脅かし基本的人権を制限する有事法制に強く反対します。小泉首相は、2月6日の施政方針のなかで戦争に備える有事法制を今次国会で成立させることを明言しています。最近の報道によれぱ、その名称を「武力攻撃事態への対処に関する法制(仮称)」とする方向と言われています。政府与党は、数十を超えるといわれる関係法案・政省令の新設や改定など、戦前の国家総動員体制に準じた戦時国家統制と国民動員を合法化する諸法規を包括法案として、一気に国会成立を狙うものと思われます。わが国の将来にとって重大な岐路となる法案を、反対世論の高揚を恐れ国民の目の届かぬうちに短期に成立させようとする政府の対応は、国民主権の原則を踏みにじり民主主義を否定する点からも断じて容認できません。
2.海員・全国港湾は、先の周辺事態法の際には自らの悲惨な戦争体験にもとづき、なによりも職場の安全と命を大切にする観点から共同して反対し、その廃止を強く訴えてきました。周辺事態法は、第1に、憲法の理念と原則を否定し米国が引き起こす戦争に自動的に参戦・協力する体制を整備し、第2に、「後方地域に限定」といえども兵站行動は明白な軍事作戦行為であって民間労働者も攻撃の対象になり、第3に、軍事物資の海上輸送や荷役など米軍作戦に民間協力が強要され、第4に、民間船舶や港湾施設の軍事転用により、国民生活にも重大な影響を及ぼすことを厳しく指摘してきました。また、周辺事態法の後に「民間協力」の拒否には罰則を適用するなどの強制措置を伴う本格的な戦争動員法(有事法制)制定の動きに対し警告を発してきました。
3.海員・全国港湾は、周辺事態措置法の全面的な強化・補完法として機能する有事法制制定に反対します。私たち船員・港湾労働者にとっては、周辺事態法の発動によってわが国領土をも武力衡突に巻き込み、次いで防衛出動下の「従事命令」発動による強制的軍事徴用、船舶航行や海運活動、港湾施設の戦時統制など容易に可能とするための法整備を認めることはできません。
4.海員・全国港湾は、今、わが国が行うべきことは、領土が他国の直接的軍事侵攻を受けて国家間の全面的な武力衝突という政府自らも否定する「ありえない事態」を前提に、基本的人権や私権の制限を含め、あらゆる分野で軍事優先の国家統制を司能とする法制度を準備することではなく、平和憲法を持つ国として「平和の理念」を掲げた徹底した多角的な外交努力こそ安全保障政策の要であることを強く訴えます。私たちは、戦争の悲劇を繰り返した20世紀から「平和な21世紀」へ、そして平和な海と平和な港の実現を強く希求します。そのために、真っ先に戦時動員の対象とされる陸・海・空・港湾の交通運輸労働者はじめ、広範な有事法制反対の声を結集して運動することを決意し、ここに共同してアピールします。
以上
2002年2月15日
全日本海員組合
全日本港湾労働組合協議会
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