| ◆10.26 中村哲医師緊急報告会(熊本)
10月26日午後7時より熊本市総合女性センターで、ペシャーワール会の現地代表で医師の中村哲さんによる「緊急報告会」が開催された。
定員400の会場に700名が参加し、会場の通路やロビーまで人があふれるという状況で、参加者も高校生から高齢者、さらにイスラム圏の留学生と多様なものだった。
中村さんのお話は、スライドを使って1時間行われた。
中村さんはアフガニスタンの国情に触れ、「いまだラクダをつかった生活を送る人びともおり、不合理、非民主的な文化であっても、その固有の文化を尊重し、アフガニスタンの人びとがどうしたら幸せになれるかを考えながら活動をしてきた」として、国連による制裁で次々と世界のNGOが撤退するなかで、唯一診療所を作り、井戸を掘りつづけている活動を紹介した。
そして現在のアフガニスタンへの攻撃については、「アメリカが正義、タリバンが悪という図式ができあがり、日本人の多くもそう思い込んでいる。しかし、タリバンは現在の北部同盟やソ連の支配で荒れたアフガニスタンを1万五千名で兵士で、秩序を回復させた。それはアフガニスタンの長老会議で認められ、受け入れられた結果だった。多くのアフガニスタンの人びとは今回のテロの被害者に同情している。しかし、このような理不尽な攻撃がつづくならば、対米・対日への憎悪が生まれてくる」と話した。
さらにアフガニスタンの人びとの現実として「この三年間のひどい干ばつで食料ばかりか命をつなぐ水が手に入らず餓死が拡大し、今回の報復攻撃でさらに百万人の人びとが餓死しようとしている。干ばつは地球温暖化の結果であり、今回の事態は西欧を中心とした物質文明とそれに取り残された人びととの問題でもある。まだ難民になれる人はいい、難民にすらなれない人がおり、その人びとを助けることこそが急務である。それなのに、自衛隊の派遣が叫ばれ、それに反対の意見をのべると国会で『けしからん!』といわれる日本の現状に驚かされる。いまは厳しい冬が来る前に小麦粉と味噌・醤油に当たる食用油を届けるがもっとも優先される」と結んだ。
初めて中村さんの話を直接聞いた。説明の最初のスライドが逆さまに写されたとき、「逆さまでいいですよ。僕の生き方はいつも逆さまですから」と言われたとき、中村さんの人柄や哲学を感じた。(くまもと市民センター・神田)
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